アリッサムの可憐な花に魅了され、お庭やベランダで育ててみたいと考えている方も多いでしょう。しかし、育て方を調べる中で「アリッサム 植えてはいけない」という気になる言葉を目にして、不安に思っていませんか?
地植えで植えっぱなしにすると失敗や後悔につながるのか、こぼれ種で増えすぎる、あるいは枯れる原因や特有のデメリットは?といった具体的な疑問が浮かんでくるかもしれません。
この記事では、アリッサムの毒性の有無や寄せ植えの相性といった気になる点も含め、安心してアリッサムを楽しむための正しい育て方の知識を徹底解説します。さらに、通常のアリッサムが持つ弱点を克服したスーパーアリッサムという優れた選択肢についても詳しくご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のポイント
- アリッサムを植えてはいけないと言われる本当の理由
- デメリットを解決する具体的な育て方と管理のコツ
- 品種選びの重要性(スーパーアリッサムの紹介)
- 寄せ植えや地植えでアリッサムを楽しむ方法
アリッサムを植えてはいけないと言われる理由は?

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アリッサムは、春のガーデニングでカーペットのように広がる小さな花が可愛らしく、初心者にも人気の植物です。寄せ植えや花壇の縁取りにも重宝され、多くの人を魅了します。
しかし、その可憐な姿とは裏腹に、インターネット上では「アリッサムは植えてはいけない」という注意喚起が見られます。これには、アリッサムが持ついくつかの特性が関係しています。
例えば、非常に旺盛な繁殖力によって「こぼれ種」で意図しない場所にまで広がり、管理を怠ると雑草化してしまう問題。また、人によっては花の香りが不快に感じられることや、日本の高温多湿な夏を苦手とし、枯れる原因になりやすいことなどが挙げられます。
さらに、特定の虫が寄り付きやすいといった側面も無視できません。前半では、なぜアリッサムが植えてはいけないと言われるのか、その具体的な理由やデメリットについて、一つひとつ詳しく掘り下げて解説していきます。
- アリッサムのデメリットは?
- 花の香りが苦手な人もいる
- こぼれ種で増えすぎる問題
- 植えっぱなしによる雑草化
- アリッサムの枯れる原因とは
- アリッサムに毒性はあるのか
アリッサムを植えるデメリットは?

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アリッサムを育てる上で知っておきたいデメリットは、主に管理の手間と環境への不適合に関連する点です。
第一に、その旺盛すぎる繁殖力が挙げられます。アリッサムはこぼれ種で非常に増えやすいため、計画的に植えたはずが、翌年には庭のあちこちから芽を出すことがあります。これを放置すると、他の植物の生育エリアを圧迫したり、意図しない交雑を引き起こしたりと、庭全体の生態系や景観を損ねる原因となるでしょう。
第二に、日本の気候、特に夏の高温多湿に弱いという性質があります。原産地が地中海沿岸であるため、梅雨の長雨や夏の蒸し暑さに耐えられず、夏越しできずに枯れてしまうケースが少なくありません。
このため、日本では一年草として扱われることも多いのです。他にも、特有の香りの問題や、アブラムシやコナガといった害虫が付きやすい点もデメリットとして認識されています。これらの点を理解せずに植えてしまうと、「こんなはずではなかった」という後悔につながる可能性があります。
アリッサムの主なデメリット
- 繁殖力が非常に強い:こぼれ種で意図せず広がり、管理が追いつかなくなることがある。
- 高温多湿に弱い:日本の梅雨や夏が苦手で、蒸れや根腐れで枯れやすい。
- 香りに個人差がある:甘い香りと感じる人もいれば、不快な臭いと感じる人もいる。
- 害虫の被害:アブラムシやコナガ(アオムシ)などの害虫が付きやすく、対策が必要になる。
花の香りが苦手な人も

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アリッサムは「スイートアリッサム」という名前で流通することが多く、その名から蜂蜜のような甘い香りを想像する方がほとんどです。実際に多くの場合、微かに甘い香りがしますが、人によってはその香りが不快に感じられることがあります。
具体的には、植物に含まれるインドールという成分などの影響で、「おしっこの臭い」「アンモニア臭」に近いと感じる方がいるようです。これは、香りの感じ方に個人差が大きいことが理由です。
特に、品種や栽培環境、花の蒸れ具合によって香りの強さや質が変わることもあります。たくさんの株を密集させて植えたり、風通しの悪い場所に植えたりすると、香りがこもりやすく、不快に感じやすくなる傾向があります。
このため、玄関先やリビング前のテラスなど、人の出入りが多い場所や窓の近くに植えるのは慎重に検討した方が良いでしょう。
香りが心配な場合は、人があまり通らない花壇の奥などに植えるか、最近では香りが穏やかとされる品種も出てきているため、園芸店で相談してみることをおすすめします。見た目の可愛らしさだけで植栽計画を立てると、後から香りで悩むことになるかもしれません。

こぼれ種で増えすぎる問題

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アリッサムの繁殖力を語る上で欠かせないのが、こぼれ種による自己増殖です。こぼれ種とは、花が咲き終わった後にできた種が自然に地面に落ち、適切な条件下で翌シーズンに再び発芽することを指します。
アリッサムはこの性質が非常に強く、一度庭に植えると、植えた覚えのない場所からも次々と芽吹くことがあります。これは、手間をかけずに毎年花を楽しめるというメリットと捉えることもできますが、管理の観点からは大きなデメリットになり得ます。
例えば、レンガの隙間や砂利の間、他の大切な植物の株元など、あらゆる場所から発芽する可能性があるためです。特に、緻密にデザインされた花壇や、日本庭園のような場所では、意図しないアリッサムの出現は景観を大きく損ないます。
意図しない場所に広がったアリッサムは、次第に雑草のような扱いになり、取り除くのに手間がかかるでしょう。このように、コントロールが難しいほどの繁殖力は、「植えてはいけない」と言われる大きな理由の一つになっています。
ポイント
こぼれ種を防ぐには、花が終わった後の花がら摘みや切り戻しが非常に効果的です。種ができる前に花を摘み取ることで、意図しない場所への広がりを抑制できます。この一手間が、翌年の管理を格段に楽にします。
植えっぱなしによる雑草化

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前述の通り、こぼれ種でよく増えるアリッサムは、植えっぱなしにすると雑草化してしまうリスクが非常に高い植物です。
植え付けた初年度は購入した苗がこんもりと茂り、美しいグランドカバーとして機能していても、翌年以降、管理を怠るとどうなるでしょうか。こぼれ種から発芽した無数の株が四方八方に広がり、元々の植栽デザインを完全に乱してしまいます。
特に地植えの場合、その範囲は年々拡大していく可能性があります。芝生の中に侵入してまだら模様になったり、繊細な山野草などの生育を妨げたりと、庭全体のバランスを崩す原因になりかねません。
一度雑草化してしまうと、完全に抜き取るのは困難です。アリッサムは根張りが浅いものの、広範囲に無数に生えてしまったものを一つひとつ手で抜く作業は、かなりの労力を要します。
「手間いらずで楽だと思ったのに、逆に管理が大変になった」という事態を避けるためにも、植えっぱなしにするのではなく、花後の切り戻しといった定期的な手入れが不可欠と言えるでしょう。
アリッサムの枯れる原因とは?

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アリッサムが枯れる最も一般的な原因は、日本の夏の高温多湿です。アリッサムの原産地は乾燥した気候の地中海沿岸であり、ジメジメとした環境を極端に苦手とします。特に日本の梅雨から夏にかけての時期は、アリッサムにとって最も過酷なシーズンであり、多くの株がここで枯れてしまいます。
高温多湿による「蒸れ」
気温と湿度が高くなると、株元が蒸れてしまい、葉が黄色くなったり、茎が溶けるように枯れたりすることがあります。これは、灰色かび病などの糸状菌(カビ)による病気が発生しやすくなるためです。
アリッサムは小さな花や葉が密集してカーペット状に広がるため、株の内部の風通しが悪くなりやすい性質を持っています。このため、湿気がこもりやすく、蒸れによる株の弱りを引き起こし、病気の温床となってしまうのです。
水のやりすぎによる「根腐れ」
蒸れと並行して注意したいのが根腐れです。アリッサムは乾燥気味の土壌を好むため、水のやりすぎは禁物です。特に鉢植えやプランターの場合、土が常に湿った状態にあると根が酸素不足に陥り、呼吸できなくなって腐ってしまいます。
根が傷むと、水分や養分を吸収できなくなり、結果として株全体が枯れてしまいます。夏の暑い時期は土が乾きやすいですが、だからといって過剰に水を与えると逆効果になるため、土の表面が白っぽく、手で触ってもしっかりと乾いたのを確認してから水やりをすることが重要です。
アリッサムに毒性はある?

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ガーデニングを楽しむ上で、特に小さなお子様や犬・猫などのペットがいるご家庭では、植物の毒性の有無は非常に気になるポイントだと思います。アリッサムに関しては、一般的に強い毒性はないとされています。
多くの園芸情報サイトや植物図鑑で、毒性を持つ植物としては紹介されていません。例えば、世界的に権威のある米国の動物愛護団体ASPCA(米国動物虐待防止協会)のデータベースにおいても、アリッサム(Sweet Alyssum)は犬や猫に対して毒性がない植物としてリストされています。(出典:ASPCA)
このため、庭に植えてあるアリッサムの葉や花に子供やペットが少し触れた程度で、大きな問題になる可能性は低いと考えられます。ただし、食用として栽培されている植物ではないため、意図的に大量に食べさせるようなことは絶対に避けるべきです。
植物によっては、アレルギー反応を引き起こす可能性もゼロではありません。もしペットがアリッサムを大量に食べてしまい、嘔吐や下痢などの異常な様子が見られた場合は、念のため速やかに獣医師に相談することをおすすめします。
毒性はないという情報が広く知られていますが、あくまで観賞用の植物として、安全に配慮しながら楽しむことが大切です。
メモ
植物の安全性に関する情報は、様々なものがあります。上記のASPCAのように信頼できる機関の情報を参考にしつつ、最終的には自己責任で判断し、ペットや子供が植物を口にしないよう、普段から注意を払うことが最も確実な安全対策です。
「アリッサムは植えてはいけない」は誤解?育て方のコツ

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前章で解説したように、アリッサムには増えすぎや香り、夏の暑さに弱いといった注意すべき点が存在します。しかし、これらのデメリットを知ることは、アリッサムの栽培を諦める理由にはなりません。
むしろ、植えてはいけないという言葉の真意は、特性を理解せずに植えると後悔する可能性があるという栽培上の注意点と捉えることができます。適切な管理方法や少しの工夫で、これらの問題は十分に乗り越えることが可能です。
例えば、花が終わった後に切り戻しを行うことで繁殖をコントロールしたり、植える場所を工夫することで香りの問題を回避したりできます。また、品種改良によって夏の暑さに強くなったスーパーアリッサムを選ぶという有効な選択肢もあります。
後半では、植えてはいけないという言葉が誤解であることを示すべく、アリッサムの魅力を最大限に引き出すための具体的な育て方のコツや、デメリットへの対策を詳しく解説します。
- 基本的なアリッサムの育て方
- 地植えで管理するポイント
- 寄せ植えで相性の良い植物
- スーパーアリッサムという選択肢
- アリッサムを植えてはいけないか最終結論
基本的なアリッサムの育て方は?

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アリッサムのデメリットを克服し、美しい花を長く楽しむためには、基本的な育て方のポイントを押さえることが何よりも重要です。
適切な環境と手入れを行えば、アリッサムは初心者でも十分に育てやすい植物です。ここでは植え付けから日常管理、病害虫対策までを詳しく解説します。
植え付け
アリッサムの植え付け適期は、春(3月~5月)と秋(9月下旬~11月)です。真夏や真冬を避けることで、苗への負担を減らし、スムーズに根付かせることができます。苗を選ぶ際は、葉の色が濃く、茎が間延びしておらず、株元がグラグラしていない、がっしりとしたものを選びましょう。
日当たりと置き場所
アリッサムは日光を非常に好みます。日当たりの良い場所で育てることで、花付きが良くなり、株も元気に育ちます。最低でも半日以上は日の当たる場所が理想です。
ただし、夏の強い西日は葉焼けの原因になることがあるため、鉢植えの場合は夏の間だけ半日陰に移動させるなどの工夫をすると良いでしょう。また、蒸れを防ぐために風通しの良い場所を選ぶことも大切なポイントです。
水やり
乾燥気味の環境を好むため、水のやりすぎには注意が必要です。鉢植えの場合は、土の表面が完全に乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えるのが基本です。
地植えの場合は、植え付け後に根付くまでは水やりをしますが、その後は基本的に降雨に任せて問題ありません。ただし、何日も雨が降らず乾燥した日が続くようであれば、朝夕の涼しい時間帯に水やりをします。
土と肥料
水はけの良い土を好みます。市販の草花用培養土で問題ありませんが、自分で配合する場合は「赤玉土(小粒)6:腐葉土4」などの基本的な配合で良いでしょう。
肥料は、植え付け時にマグァンプKなどの緩効性肥料を元肥として土に混ぜ込んでおきます。その後、春と秋の生育期には、液体肥料を月に1〜2回程度与えると、花が途切れにくくなります。
重要な手入れ「切り戻し」
アリッサムの管理で最も重要な作業が切り戻しです。花が一通り咲き終わって形が乱れてきたり、梅雨前で蒸れが心配な時期に、株全体の3分の1から半分程度の高さで思い切って刈り込みます。
これにより、風通しが良くなって夏越ししやすくなるだけでなく、脇芽が伸びて再びこんもりと美しい花を咲かせてくれます。こぼれ種を防ぐ効果も非常に高いので、必ず行いたい作業です。
病害虫対策
アリッサムはアブラムシやコナガの幼虫(アオムシ)の被害に遭いやすいです。特に春と秋の気候の良い時期に発生しやすいため、定期的に葉の裏などをチェックしましょう。
アブラムシはキラキラ光るものを嫌う性質があるため、株元にアルミホイルを敷くなどの対策が有効です。害虫を見つけたら、数が少ないうちは手で取り除くか、被害が広がっている場合は適切な薬剤を使用します。
薬剤については、JA(農業協同組合)などが提供する地域の病害虫発生予察情報を参考にすると、適切な時期に対策ができます。(参考:クミアイ化学工業株式会社)
地植えで管理するポイント

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アリッサムを地植えで楽しむ場合、植えっぱなしによる雑草化を防ぎ、元気に育てるためのいくつかのポイントがあります。
まず最も重要なのは、植え付け場所の選定と土壌の準備です。前述の通り、日当たりと水はけが良い場所を選びましょう。水はけが悪い粘土質の土壌の場合は、植え穴を大きめに掘り、腐葉土やパーライトを多めに混ぜ込んで土壌改良を行うことが不可欠です。
次に、増えすぎることを想定した物理的な対策を講じます。もし、こぼれ種で広がるのを防ぎたい場合は、花壇の縁にレンガやブロック、プラスチック製のルートストッパー(根止め)などを深さ10cm程度埋め込み、物理的に広がる範囲を区切ってしまうのが効果的です。
また、株間を適切に空けて植えることも大切です。通常のアリッサムであれば20cm程度、後述するスーパーアリッサムであれば30cm以上の間隔を空けることで、成長した際に株同士が密集しすぎるのを防ぎ、風通しを確保して蒸れのリスクを軽減できます。
地植えのアリッサムは、一度根付けば非常に丈夫ですが、最初の環境づくりと、定期的な切り戻しという「ひと手間」をかけることで、美しさを長く保つことができます。
寄せ植えで相性の良い植物は?

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アリッサムは、他の植物を引き立てる名脇役として、寄せ植えに非常に適した植物です。草丈が低く、横に広がる性質があるため、鉢やプランターの縁からあふれるように咲かせるスピラー(こぼれる役)として使うと、ボリューム感と華やかさを演出できます。
相性の良い植物を選ぶポイントは、同じような生育環境(日当たり、乾燥気味の土)を好むこと、そして草丈のバランスが良いことです。アリッサムを手前に植え、中心には背の高いスリラー(主役)、その間にフィラー(埋める役)を配置すると、立体的で美しい寄せ植えが完成します。
ポイント
アリッサムと相性の良い植物の例
- ビオラ・パンジー:開花期が重なり、色合いも豊富なので組み合わせやすい定番のパートナーです。
- チューリップやムスカリ:アリッサムが株元を隠してくれるので、球根植物の足元が寂しくなりません。
- ネモフィラやワスレナグサ:可憐な小花同士の組み合わせで、ナチュラルな雰囲気の寄せ植えが作れます。
- ハボタン:冬の寄せ植えで、アリッサムの白い花がハボタンの色を美しく引き立てます。
- ローズマリーやラベンダー:乾燥に強いハーブ類とも相性が良く、管理がしやすい組み合わせです。
- ストックやキンギョソウ:背の高くなる植物を中央に置き、その周りをアリッサムで囲むとバランスが良くなります。
- ヒューケラやアイビー:カラーリーフと組み合わせることで、花がない時期でも楽しめます。
逆に、シダ植物やギボウシなど、日陰や多湿を好む植物との組み合わせは、水やりの管理が難しくなるため避けた方が無難です。アリッサムの性質を理解し、相性の良いパートナーを選ぶことで、より一層魅力的な寄せ植えを作ることができるでしょう。
スーパーアリッサムという選択肢

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通常のアリッサムが持つ「夏の暑さに弱い」という最大のデメリットを克服するために開発されたのが、スーパーアリッサムです。これは世界的な園芸メーカーであるPW(Proven Winners)が生み出した品種で、その名の通り、驚くべき強健さと生育旺盛さを誇ります。
もし、アリッサムを夏越しさせて何年も楽しみたいと考えているなら、スーパーアリッサムは非常に有力な選択肢となります。詳しい情報は公式サイトでも確認できます。(出典:PW JAPAN スーパーアリッサム)
通常のアリッサムとの違いを以下の表にまとめました。
比較項目 | 通常のアリッサム | スーパーアリッサム |
---|---|---|
耐暑性 | 弱い(夏に枯れやすい) | 非常に強い(夏越し可能) |
開花期間 | 主に春と秋 | ほぼ周年(真夏・真冬は花が減る) |
生育旺盛さ | 普通(株張り20cm程度) | 非常に旺盛(一株で50cm~1mに広がる) |
管理のしやすさ | 夏越しが難しい、切り戻し必須 | 強健で育てやすいが、広がりすぎることも |
価格 | 安価(100円前後〜) | 比較的高価(400円前後〜) |
このように、スーパーアリッサムは初期費用が少し高いというデメリットはありますが、一度植えれば長期間にわたって花を楽しめるため、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。
夏の管理に気を使いたくない方や、ダイナミックなグランドカバーを作りたい方には、特におすすめの品種です。代表的な品種には純白のスノープリンセスや、斑入り葉が美しいフロスティーナイトなどがあります。
アリッサムを植えてはいけないについての総括
この記事では、「アリッサムを植えてはいけない」と言われる理由と、その対策について詳しく解説してきました。最後に、記事全体の要点をまとめます。
この記事のまとめ
- 「アリッサムを植えてはいけない」は大きな誤解
- 本当の意味は「特性を理解せず植えると後悔する」という注意喚起
- 主なデメリットは旺盛な繁殖力と夏の暑さへの弱さ
- こぼれ種で意図しない場所に広がるため管理が必要
- 植えっぱなしにすると雑草化するリスクがある
- 日本の高温多湿な夏には弱く、蒸れや根腐れで枯れやすい
- 花の香りは個人差があり、人によっては不快に感じる場合がある
- 一般的に強い毒性はないとされているが食用ではない
- これらのデメリットは適切な育て方で対策可能
- 日当たりと風通しの良い場所で管理することが基本
- 水のやりすぎは根腐れの原因になるため土が乾いてから与える
- 最も重要な手入れは定期的な「切り戻し」
- 切り戻しは蒸れを防ぎ、こぼれ種を抑制し、再び花を咲かせる効果がある
- 夏の暑さが心配な場合は「スーパーアリッサム」が最適な選択肢
- スーパーアリッサムは耐暑性が高く、夏越しして長年楽しめる
- 特性を理解し上手に管理すれば、アリッサムはガーデニングの素晴らしいパートナーになる
アリッサムを植えてはいけないと言われる背景には、主に旺盛すぎる繁殖力と日本の高温多湿な夏が苦手という、二つの大きな特性が存在します。
アリッサムはこぼれ種で非常に増えやすいため、管理をしないと意図しない場所まで広がり、他の植物の生育を妨げてしまう可能性があります。また、夏の厳しい暑さや湿気によって株が弱り、枯れてしまうことが少なくありません。
しかし、これらの注意点を理解し、適切に対策することで、アリッサムは初心者でも十分に楽しむことができます。例えば、花が終わった後に株を刈り込む切り戻しを行えば、増えすぎるのを防ぎ、風通しを良くして夏越ししやすくなります。加えて、夏の暑さに非常に強いスーパーアリッサムといった改良品種を選ぶのも賢明な方法です。
このように、植えてはいけないという言葉は禁止ではなく、植物の性質を知り、上手に付き合うための大切なヒントと捉えることができます。ポイントを押さえた管理を心がけ、アリッサムの可憐な花の魅力を存分に楽しんでいただければ幸いです。